職人に学ぶ
石井 一夫氏（刃物研ぎ・鋸目立て）
自宅で刃物店を経営し、家庭刃物はもとより、大工、建具、調理、植木、洋服仕立てなど各種の技能者が使う刃物を、手作業や水研機を使って研ぎ、見事な切れ味を蘇らせる。１５歳で鋸鍛冶屋に入門して体得した鋸目立ての技能には、替刃式の鋸の普及の中でも、根強い需要がある。 後継者身育成に腐心。
多摩区在住。二見屋鋸店自営。
内海 正次氏（寝具技能士）
人生の３分の１は寝て過ごす。その寝具を、若いころに身につけた冨田屋（とんだや）流の技能で、顧客からの多様な注文に応じて造る。特に優れた技能を要する「かいまき」の製作で は、熟練の技が発揮される。販売中心の寝具店が増えるなかで、手作りの綿布団の良さを伝える努力を惜しまない。
１級寝具技能士.。多摩区在住。ふとんのうつみ自営。
都倉 正明氏（フラワー装飾）
親の代から花卉生産で蓄積した生花を扱う見識が、生活に潤いを与えるフラワー装飾の技能に生かされる。より持ちのよい花を提供することを顧客へのサービスの基本として、生花店を経営。業界の役員として後継者の育成に尽力。９８世界らん展フラワーデザイン部門で最優秀賞を受賞。
１級フラワー装飾技能士。宮前区在住。都倉生花店経営。
備前 幸雄氏（試作多能工）
下請け型から自立型へと脱皮・成長する中小企業にあって、
新製品開発の設計技術者と一体になって、旋盤、フライス盤、製缶加工や溶接機器などを扱う多能工として蓄積された技能が、試作の段取りや.加工に発揮され、多くの成果を生んでい る。日常業務の中では現場の要となり、若い技能者を根気よく育成。
世田谷区在住。（株）ショウエイ勤務。
山城 薫氏（重量とび）
大型プラント機器などの超重量物の運搬・据え付け・調整作業で、とびや各種建設機械の操作の知識と経験を駆使し、技術者との作業の事前検討では、綿密な段取りを組み上げ、現場では作業チーム全員を掌握し、強力な統率力を発揮し、安全かつ能率よく作業をこなす。人望を得て、若手を育成する。
１級とび技能士｡ 川崎区在住。 山九重機工（株）勤務。
